女性は男性よりうつ病になりやすいと言われていますが、40代になるとストレスが積み重なり、よりうつ病を発症しやすくなることがあります。
うつ病になりやすいのは女性ホルモンも関係しているかもしれません。40代の女性特有のうつ病について調べてみましょう。
40代は人生の中でもさまざまな変化を経験します。
子供が思春期に入りコミュニケーションが難しくなる、子供の受験が始まる、親の介護が必要になるなどストレスになることが増えてきます。
しなければならない仕事が山のようにあり圧倒されることもあるかもしれません。それに加え自分の体調の変化にも対処する必要があります。
40代になると更年期障害の症状が現れ始め、倦怠感や頭痛、めまいなど辛い症状に悩まされることもあるでしょう。
このように40代で経験するさまざまなストレスはうつ状態を引き起こすことがあります。
うつ病の原因となるものは他にもあります。
それは女性ホルモンのバランスが乱れることにより、脳内のセロトニンが減少することとも関係があります。セロトニンは精神を安定させたりリラックスさせる働きをします。
正常にセロトニンが分泌されると気持ちが安定し、感情の起伏が起こりにくくなります。その結果、すぐにイライラしたり怒りっぽくなる傾向が抑えられるのです。
40代になると女性ホルモンであるエストロゲンが減少するので、セロトニンも分泌されにくくなります。そのため、ストレスを感じると気分が落ち込みやすくなってしまいます。
うつ状態になると物事を悪い方に考えたり、消極的に捉えやすくなります。
夫や子供に必要とされていないのではと考えたり、周りの友達や同僚からも好かれていないと考え始めるかもしれません。
そうなると自分から積極的にコミュニケーションを取る気にはならず、ますます周りと距離ができてしまうことがあります。
自分の体力も低下してきますし、重い更年期障害の症状がある場合は朝起きられなくなることもあるでしょう。
うつ状態がひどいときには、生きている意味がないと考え死ぬことしか考えられなくなります。
責任感が強い方であれば、自分ができていないことをくよくよ考えさらに自分を責めるかもしれません。
だれでも時折気分が沈むことはありますが、長い間うつ状態が回復しないようであれば医療機関を受診するのが良いでしょう。
医療機関で処方される薬は、セロトニンを増やして気分を明るくする作用があります。セロトニンは自分でも意識して増やすことができます。
栄養バランスの取れた食事を意識したり、早寝早起きを心がけることができます。
また人と頻繁にコミュニケーションを取り楽しい時間を過ごす人は、セロトニンの分泌量が増えると言われています。
適度な運動をするならよく眠れるようになり、ストレスを軽減する効果もあるでしょう。
40代は体調や環境の変化に疲れやすい年代です。自分のペースで無理をせずに過ごすようにしましょう。